しぶちんはしぶちん

mixi で日記を書いていたのですが、廃れてきて書いていてもせんないので、ブログにすることにしました。綴り方の練習くらいのつもりかな。

LCC も横並び

 Low Cost Carrier つまり格安航空会社が話題になっています。でも、何か変だと思いませんか?知恵蔵によれば
「効率的な運営により低価格の運賃で運航サービスを提供する航空会社」
だそうです。今までだって Skymark とか SNA とか AirDo とかありましたよね。なにを今さら?実は、今回賑々しく LCC と呼ばれている会社はすべて、JAL か ANA が設立したところ。だから、今までの LCC と同じだと言っては国交省に都合が悪いんですよ。その国交省のご意向をメディアは垂れ流しているわけ。成田だとか羽田だとかが LCC 専用ターミナルを作るなんてのも、変な話です。だって、どちらも発着枠一杯で飛ばしたい航空会社で門前市を成す状態なのに、わざわざ LCC を誘致するために投資する必要なんてないんですから。そもそも、沖止めのスポットを割り当てれば済む話ですしね。LCC 用の発着枠を確保するなんて噴飯ものですよ。どこに枠を配分するかは発着時間帯と使う施設のお値段で決めればいいだけ。そんな拠点空港に重点整備をしたら、最近作った廻りの空港がいよいよ苦しくなる。国交省はそちらが地方エゴだとの言説を広めたいのでしょうが。
 路線を見ても、各社横並び。羽田・成田に関空と札幌・福岡・那覇。発想が貧困。機材だって申し合わせたように A320(本当に申し合わせたのかも知れない)。どうせ、国交省から言われて作るんだから失敗しても言い訳の立つ無難な路線・機材にしようと言うのが見え見え。一方で、国交省は JAL ANA とその直接関連会社の航空券価格を下げる申請は認可していません。JTA が安い価格を出そうとしたら、JAL と一体経営の会社だからダメだとのたまわったそうな。彼らの秩序を守りながら新しいことをやっているポーズをしたいのです。
 一見規制緩和が進んだように見えても、結局官僚様の思し召しの範囲。規制緩和が進んだのではなく、制度が複雑になって官僚の仕事が増えただけ。なかなか絶望的な話であります。