展覧会4つ
『レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想』
ダビンチの『ほつれ髪の女』が来てました。さすがだけど、未完だし小さいし・・・・他は、同時代の絵(まあ、一流の次ぐらい)とか、ダヴィンチ派の絵とか、その後の模倣作品とかで埋めて展覧会を成立させてます。ダヴィンチ派なんてダヴィンチのまねを大っぴらにしてるはずなのに、どーしてこんなに差があるのと思いますよね。それを認識するのが大切なのかもしれません。
『大エルミタージュ美術館展』
さすがはエルミタージュ、ルネサンスからマティス・ピカソまで西洋美術史が一通り揃っていらっしゃってるのはすごい。日本でもこれが常設であればねぇ。国立西洋美術館はそうしようとしてるけど、せめてこのレベルあればね。とは言うものの、それぞれの作家の作品としては、もう一つかも。その中で、ヴィジェルブランの自画像が良かったです。彼女はマリーアントワネットの肖像画を書いていた画家で、女流画家の先駆けの一人です。対象をしっかり描写した肖像画はお気に入りなのですが、この自画像特に良かったです。まあ、そもそも、肖像画が好きで、他でも、レンブラントやンダイクがいいなと思ってました。あまり注目されてないので好みなのが、ホントホルストとストーマーのロウソクの灯の絵。これも、ジョルジュ ド ラトゥールのファンなので、その系統は好きです。写真でも、夜景とか好んで撮るもんね。
セザンヌの絵が画期的でその後の絵画に大きな影響を与えたのは分かるけど、複数の視点なんて、琳派もやってたんだしねぇ。やっぱりあんまり好きくない。あんまり好きでない画家の個人展覧会って、駆け足でざざっと見ておしまいになります。ま、これで、セザンヌ見てないとは言わなくてすむ。
『毛利家の至宝』
六本木まで来たところで時間があったのでサントリー美術館なんかやってないかなと行ってみました。東京ミッドタウンが江戸時代に毛利家の下屋敷だったという縁だそうな。雪舟なんてのがあったりして、良いものなんでしょうけど、近世以前の日本画には興味が持てないので、これもざっと見ただけ。工芸品もググッと来るものはなかったなぁ。
と、全体に駆け足ぎみ。展覧会なんてあんまり時間をかけてみるものでもないように思われてきましたから、ま、そんなもん。