しぶちんはしぶちん

mixi で日記を書いていたのですが、廃れてきて書いていてもせんないので、ブログにすることにしました。綴り方の練習くらいのつもりかな。

ネットダフ屋

 今日の朝日新聞に『チケット1枚40万円 ネットダフ屋、いいのか』という記事があった。「いいのか」とどっちにころんでも自分は傷つかないタイトルの振り方も気になるのだが、記事な内容も論理的ではない。

 人気のあるコンサートのチケットがインターネットオークションで高値で落札されているのが問題だそうで、『「本当のファンの手に渡らない」と規制を求める声もある。』と、例によって気に入らないことがあると、政府に規制を求める論調だ。(こんなことをしているから、官僚が肥大化するのだ)

 後ろの方に早稲田大学の教授のコメントがあって、それで論点は出尽くしている。結論は、「そもそもの値付けが低過ぎたから、そう言うことが起きるのである。」ということだ。まさしくその通り。これだけ、見事に論破されてるのに「いいのか?」はないやろ!

 もう一つ、ここで取り上げられてない論点がある。レコード/CDなどの媒体を実体のある商品として売ることでマネタイズしていた音楽業界の今後との関係だ。このビジネスモデルは媒体のコピーが難しかったという技術的枠組みの中で存在していたものであった。業界は枠組みが瓦解してしまったあとでも、むりやり維持しようとしているのだが、どうみても、このビジネスモデルは、もう、警察権力に頼らない限り成立しなくなっている。次のビジネスモデルはと考えると、生身の人間を高く売るしかない。コンサートの入場券とか、そうだそうだ、AKB48の握手券としてのCDとか、である。

 今までは、CDを売るための安いコンサートから逆転して、コンサートチケットを高く売るための宣伝としてのネット配信とならざるを得ない。音楽業界はそこに向かって、スムーズに変化していくこと以外を考えている暇はないはずだ。そもそも、媒体流通というビジネスモデルの歴史だって百年はないのだからさ。